東京ダンスディライト / ジャッジを終えて
2023年2月12日(sun)
以前、大阪ダンスディライトはジャッジをさせていただきましたが
今回、東京ダンスディライトでもジャッジをさせていただきました。
場所が違えばまた違ったダンス観や踊りの数々が観られると
思っていたので、責任ある役割ですがオファーをいただき
ありがたい思いでした。
ジャッジムーヴ
全体的な感想
今回ジャッジをさせていただいて
今のダンス観だからこそ観えてくるもの
受け取れるものがあったと感じています。
レベルが高く混戦している中でも
自分たちを指し示す存在感のあるチームが
賞を獲得していったと思います。
揺るぎない評価基準を用意するんじゃなくて
出てくるチームによって基準が変化していく
のが自然な見方だと感じていて
ジャッジ陣にしてもお客さんにしても
感じ方が違うからこそそこにおもしろさと
値打ちがあってこの日だけの結果があります。
結果は大切だと思いますがまずは
挑戦されたすべてのチームを称賛したい
というのが正直な気持ちです。
優勝から特別賞までの感想
Winner
BOO+SHOW-GO(POPPING/東京・大阪)
当たり前の話ですが優勝するチームというのは
優勝に値する人間だということです。
ひとつの所作で彼らはこちらに物語ってきました。
個々の光だけでなくかけ合わさっていたことが勝利につながっていて
武骨で男くさいカッコ良さがあり
自力の水準が高いことが何よりの武器であり
今の彼らを表していたと感じました。
優勝おめでとうございます。
2nd PLACE
stand back PARTY(HOUSE/熊本・宮城・神奈川)
初めて観て知ったチームの一つですが
温故知新を感じさせる踊りで
好き勝手やるメンタリティーを持ちながらも
緻密な工夫と繊細な感覚を感じましたし
大胆で雑味のある感じとのバランスが
よかったんだと思います。
ルーズとタイトのはざまに位置する感じ。
内面では何かを叫んでいるようにも観え
さらに突き抜けるものを期待したいですね。
3rd PLACE
グロリオサ(FREESTYLE JAZZ/兵庫・大阪・三重)
みる者を引き込む力が
この日1番強かったチーム
じゃないでしょうか
気づいたら身体が前のめりになっていて
首が前に出て見入ってました。
身体運用が素晴らしく、音へのアプローチも
よかったと思います。
間の感じ方が絶妙でした。
授賞式での本人たちのうれし涙が
裏側を想像するのに十分なものでした。
4th PLACE
DRAMATICA+AMIGO(LOCKING/沖縄)
一曲使いだからこそ観えてくる良さがあり
潔さを感じました。
スピード感をうまく調整して
おもむろに展開した後半が特に心地よく
そこがこの作品の醍醐味であり
しっかり味わえました。
個人的には長身の子の踊りがgoodでした。
5th PLACE
Jungle Mover(HIP HOP/茨城)
いい意味で力感がなく
観ていてスッと入ってきました。
スペースを使うのが上手で
流麗な感じがよかったです。
もう少しパンチを感じれると
さらによかった感じはします。
最後の終わり方がチャーミングで
ある種それが一番のパンチになってました。
SPECIAL PLIZE
grooviest(LOCKING/東京・埼玉・愛知・大阪・福岡)
最初から最後までぼくの身体が
喜んでいました。
音の螺旋に乗せられてましたね。
合奏しているかのようにそれぞれの
役割が変わってシーンの移り変わりが
スムースで、僕の発想では追いつけない
センスを感じました。
入賞してほしかったですね。
SPECIAL PLIZE
FULL BABE(HIP HOP/大阪・三重)
ワンマンチームという見方もできますが
そこで見切ってしまうのはもったいなくて
ちゃんと凝らして観ると
それぞれの個もあり地に足ついていて
見応えあったと思います。
ダンス力を全面に押し出すスタイルで
どうしたいのかがはっきりしていた分
ストレートに伝わる形になっていました。
SPECIAL PLIZE
FOREVER AND M(JAZZ HIP HOP/神奈川・千葉・東京
たらればの話をしても仕方ないですが
順番が違えば評価も変わっていたんじゃないかなと思います。
クオリティーの高さとシンクロ感
ちゃんと共鳴しあってました。
内側でつながっているものが
踊りに表れていたから伝わったんだと
思います。まとまっている分、
はみ出す感じも観てみたいと感じました。
入賞以外に気になったチーム
Aブロック
■Amber glow
ポテンシャルが高い分、
自分たちなりのトライアングルができれば
大きく化けると思います。
■happen inn Mnchr‾m
自問自答した表現で不完全を
突き進めてほしいです。
■smooth ride
一曲目のねちっこさ。とてもよいです。
あの感じもっと観たかったです。
■Compound Flower
ブレイキン+αを大いに感じました。
長身の子の質感よかったです。
■為
小粋。もう少し振り切っちゃえばもっと
引き込めたと思います。
■MARU
一曲使いで表現できるチームは多くないですがそれを体現して最後しっとり終える感じ。
よい後味でした。
Bブロック
■HOMELAND OKINAWA
まっすぐでシンプルなので
ダイレクトに喰らいました。
■AF RMG
Routineのつなぎ目に「おっ」て
感じる創造性がありました。
■Beat
正面と横の見せ方がおもしろく
何気なくサラッとやる感じがよいです。
■Uryare Nottie
パワーバランスは違えどエネルギッシュで
強い意志を感じました。ハーフ?の子よいです。
■South funk BLVD.
そのままの感じを押し広げていって
図太くあってほしいなぁと感じました。
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